2025
05.15
創業113周年を迎えました
本日、私どもアイサワ工業はお陰さまで創業113周年を迎えることとなりました。ここに、お得意様をはじめ協力企業・関係者の皆様、地元岡山の皆様及び先輩・役職員に、謹んで御礼申し上げます。
大学で政治学を専攻した際、「国際政治理論」という講座を取っておりました。当時、ソ連がアフガニスタンに侵攻した時期で、それについての分析を教授が話された中で「バランス・オブ・パワー(勢力均衡)」という言葉が印象に残っております。「力の真空は侵略を招く」ので、諸国家の勢力均衡の維持を目指した場合、いずれかの大国による圧倒的優位を阻止することが重要な目的となる、という理論です。逆の意味で、今回のロシアによるウクライナ侵攻は、アメリカによる一極構造の安定が揺らぎ始め、パワー移行によるバランスの急激な変動によって引き起こされたものと説明される場合もあります。
紛争解決のためにも様々な活動があり、近年よく使われる概念に「平和構築」があります。紛争後の社会において平和が永く保たれ、紛争が再発しないような国づくりを目的とし、紛争当事者間の和解、緊急援助、統治機構の構築支援、社会経済復興支援、社会的弱者支援など幅広い活動を包括する概念です。また平和構築は、時にNGOなど市民社会の活動も含む包括的平和活動を意味する用語としても使用されます。
今年になってアメリカの新政権は、伝統の「孤立主義」に回帰し一国主義を強く主張し始めました。しかし、資源の無い日本にとって平和構築のためだけでなく経済的にも「多国間主義」は選択の余地のない不可欠なものです。
それを維持するためには、我々民間企業においても「海外人材の採用」と「積極的な海外展開」は挑戦するべき課題であると考えます。もう一つ、かつて日本人の特質と言われた「勤勉さ」を取り戻して「生産性アップ」に取り組み、海外の人たちにとって魅力ある製品とサービスを提供することは、国民誰もが取り組める包括的平和活動といえるのではないでしょうか?
創業以来、太平洋戦争を挟んで当社をめぐる環境は、ひと時として平穏な時代はありませんでした。そして、現在の環境も、上記の通り激動を予感させるものがあります。そのような時代だからこそ、地域の守り手として「常にお客様にとっての最善を求め、魂のこもった仕事をする」という社訓を胸に、役職員一同の勤勉さをもって役割を果たしてまいります。
今後とも倍旧のお引き立てを、よろしくお願い申し上げます。
令和7年5月15日
取締役社長
逢澤 寛人